12657530774_ab6b363b23_o

ヘルスケアの未来

Pocket はてブ

ホームヘルスケア市場はまだ黎明期であるが、製品やサービスの急速な拡大によって進化し続けてきた。呼吸療法や在宅輸液療法、携帯用補助装置など、自己の健康管理に関するニーズは新しい段階に達している。

アジアの企業は、このような課題に取り組むために、特に欧州のヘルスケア業界で大きなシェアを占めるドイツ、フランス、イギリス、オランダの地元企業と関係を作り、積極的にヨーロッパの知識・専門性を取り入れようとしている。アジアとヨーロッパの企業が提携することで、自己健康管理および在宅治療のトレンドは促進されるであろう。

最近、日本の大手ヘルスケア企業であるシスメックス株式会社は、より簡単で頻繁に血液凝固を測定できる独自の診断システムやCOAG(冠動脈造影)を開発するために、英国のBio-AMDと業務提携した。この方法を用いることで、ワルファリンという経口抗凝固薬を摂取している一千万人の患者は、家にいながら自分で出血時間を簡単に測定する事が可能となる。心臓マーカー、コレステロール、血液凝固、感染症や尿検査のセルフポイントケアソリューションのテストは、患者自身が自分で健康状態をチェックすることを可能とした。

オランダは、医薬品・バイオテクノロジー・医療工学と官民のヘルスケアシステムのあらゆる点に置いてロールモデルである。オランダの技術革新、例えば顕微鏡、微生物学、心電図、人工心臓及び人工心肺は、世界的に知られている。オランダは、ヘルスケア業界のブルームバーグを目指しており、そのため、多くのオランダ企業がヘルスケアに付随する業界で最先端技術の開発に力を入れている。

シンガポールに滞在するオランダ海外直接投資会社のスザンヌ氏は、「上記の成功の要因は、産業・研究機関・政府が緊密に連携し、積極的に知識を共有するという、オランダ人らしいアプローチを取ったからである。それによって、私たちは官民研究とオープンイノベーション協業の先駆者となることができた」と語っている。

シンガポールでは、オランダの会社であるロイヤルフィリップスが、2013年にアジアで”the hospital to home business”(病院と在宅医療を結ぶサービス)を立ち上げたのに続き、2014年6月に、シンガポールのEH AllianceおよびChangi General Hospitalと提携し、健康管理が必要な患者のための遠隔医療プログラムの実用実験を開始した。遠隔によるモニタリング・教育・介護支援を統合したこの革新的なプログラムは、心臓に疾患のある患者の健康支援、入院や早死のリスク軽減が期待される。

患者の生活と手頃な価格に焦点を当てたこのようなアプローチによって、今後オランダがホームヘルスケアの常識を劇的に変えていくであろう。

 

(参考)The “Next Generation” of Healthcare

Pocket はてブ